楽天モバイル事件と不正SIMの流通
事件の概要とSIMの悪用
2025年2月に発生した楽天モバイルの不正アクセス事件では、中高生3人が生成AIで作成した自動ログインプログラムを使い、既存ユーザーのアカウントに侵入しました。その後、勝手に新規回線契約を追加し、物理SIM(USIMカード)を発行。この不正SIMは闇市場に流され、仮想通貨などへ換金されました。

なんでわざわざSIMを売るの?お金になるの?

匿名通信に使えるからだよ。犯罪グループにとっては“飛ばしSIM”として需要があるんだ。
なぜUSIMが狙われるのか?
1. 物理カードだから譲渡可能
プラスチック製のUSIMカードは郵送や手渡しで容易に取引できます。本人認証を済ませた既存契約者名義で発行されたSIMは、闇市場で“匿名で使える通信手段”として価値が高いのです。
2. 足がつきにくい通信手段
不正発行されたSIMを実際に利用する人物と契約者本人は異なるため、警察の追跡を回避しやすくなります。特殊詐欺グループなどが「飛ばしSIM」として活用しています。
3. 闇市場での需要
詐欺や闇金融など違法業務での使い捨て通信手段として数千円〜数万円で売買されるケースがあります。匿名性と換金性が高いため、犯罪の温床になりやすいのです。
不正SIM流通の処理フロー
- 不正ログイン → 新規SIM契約追加
犯人が既存アカウントに侵入し、勝手に新規契約を申し込み。 - 物理USIMカードを入手
発送先住所の悪用や本人確認不備を突いてSIMを確保。 - SIMを闇市場に流す
ダークウェブやTelegramなどで販売。 - 仮想通貨などで換金
犯人は約750万円を得たとされる。
eSIMとの対比:なぜ流通しにくいのか
一方で、eSIMは物理カードが存在せず、端末に直接ダウンロードする方式です。このため第三者への譲渡が難しく、闇市場での流通には不向きです。将来的にeSIM化が進めば、不正SIMの闇市場流通を防ぐ抑止力となるでしょう。

じゃあ、eSIMが普及すればこういう犯罪は減るのかな?

その可能性は高いよ。もちろん万能じゃないけど、物理カードを悪用する手口は確実に減るね。
まとめ
楽天モバイル事件で流通したのは物理USIMカードでした。匿名通信の需要により闇市場で売買され、犯人は資金化に成功しました。一方、eSIMは構造的に転売が難しく、今後は不正SIM流通を減らす抑止策として期待されています。
今回の事件は「生成AIによる不正自動化 × パスワード使い回し × USIM流通」が重なった典型例であり、企業・利用者双方に強いセキュリティ意識が求められています。


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